カートをみる マイページへログイン ご利用案内 お問い合せ サイトマップ
RSS
 

「ナベさんの気ままなラジコン日記」(43)~グライダーのメンテナンス~(2010/08/27)

今週は、フライトツアーで活躍した友人のグライダーのメンテナンスをすることになりました。

このグライダーのメーカーは忘れましたが、確かヨーロッパ製(チェコ製だったか?)の大型モーターグライダーで、スパンが3.3mもあります。胴体はFRP製で、主翼は発泡スチロールコアにアベチをフルプランクしたものです。飛びは、とても安定していて素晴らしいグライダーなのですが、舵角が少ないのと、リンケージのガタが気になっていました。フライトツアーの最中に、エルロンサーボの接着剤がはずれて、それこそリンケージがガタガタになり、私の所に入院となった次第です。

それでは、問題の症状を整理してから修理の方針を建てます。

1 エルロンの舵角が足りない
 これはもうセオリーどおりです。サーボホーンを大きくして、エルロンホーンを小さくします。
2 リンケージにガタが出る
 リンケージロッドのピアノ線の太さに比べて、サーボホーンとエルロンホーンの穴の大きさが大き過ぎました。ホーンを新品と交換して、ピアノ線の太さに合わせた穴に開けなおします。
3 接着剤が剥がれて、エルロンサーボが動いている
 サーボが発泡スチロールコアの方に接着してありました。発泡スチロール自体が柔らかいですから、これを土台にしていたらサーボの性能は発揮できません。なんとかエルロンサーボの固定方法を考えることにします。
4 エルロンに剛性感がない
 操縦していて節度がないというか、グニャグニャした感触を覚えます。これ程の大型グライダーであれば、トルク3Kg/cmくらいの金属ギアサーボを載せたいところです。

そんな訳でメンテナンス(大改造?)を開始します!



エルロンには、こんな大型のサーボカバーが付いていました。余程大きなサーボが付いているのかと思ったら・・・。



エルロンサーボは、発泡スチロールの上に東名のプラ板が敷いてあって、そこにサーボが接着してありました。プラ板とサーボケースを良く脱脂して、サンドペーパーで荒らしておかないと、着陸の衝撃で接着剤が剥がれてしまいます。



リンケージ用のピアノ線の太さに比べて、サーボホーンの穴が大き過ぎました。エルロンホーンの穴も、かなり大きいです。ここでリンケージのガタが発生しています。



サーボホーンを新しいものに交換します。アドバース・ヨーが発生しないようにエルロンの上の舵を大きく取ります。そのためにホーンに差動をつけます。ホーンの穴の大きさに合わせて、ピアノ線の太さを選びます。



エルロンリンケージの遊びを極力無くすためには、サーボを発泡スチロール側に固定するのは止めます。幸い主翼のプランク材がアベチなので、サーボカバーを自作してプランク材に固定する方法を取ります。厚紙でサーボカバーの型紙を作り、サーボのストロークが取れるように、実際にサーボを動かしながら、スリットの長さを決めていきます。



左右のエルロンサーボカバーの型紙が出来上がりました。



出来上がった型紙を使って、航空ベニヤでサーボハッチを作ります。ついでに余っているスクラップバルサでサーボベットも作ります。



サーボホーンの動きがスリットに当たらないように、サーボベットの位置を決めます。決まったら、サーボベットを迷わず瞬間で接着します。



タッピングスクリューでサーボをサーボベットに固定します。サーボが着脱式になったため、メンテナンス性が向上しました。



サーボベットが付いて、サーボの取付け位置が変わったので、ハウジングの発泡スチロールを削ります。いい気になってあまり削り過ぎると、ハッチをタッピングスクリューで固定するスペースまで削ってしまうので、最小限に留めておきます。



オーナーが付けていたサーボカバーが大きいので生地が露出してしまい、フイルムを部分的に張り替える必要が生じてきました。



大き過ぎたエルロンホーンを引き抜き、残った穴はバルサ材で埋めた後、サンディングブロックで表面を整形します。この時、サーボマウントを仮止めして、実際にサーボを動かしてみて不都合が起きないか良く確認します。



新しいフィルムを貼ります。既存のフィルムと少し色が違いましたね!



サーボハッチの表面にもフィルムを貼ります。



サーボホーンが通るスリットや、タッピングビスの穴を半田ゴテの熱で開けていきます。



4つのタッピングビスでサーボハッチを主翼に取付けます。主翼のプランク材はアベチなので、バルサ材よりは強度がありますが、それでもビスの穴には瞬間を流して強度を保ちます。



エルロンホーンの位置を決めるために、サーボホーンからヒンジラインに対して垂線を引きます。



ホーンの穴の大きさに合うピアノ線をクランクに曲げて、エルロンロッドを取り付けます。



フライトツアーでのファンタジーのテイクオフです。これだけ大きいと3人がかりで発進します。



綺麗に離陸しました。バックに諏訪湖が見えます。自然の中で飛ばすグライダーは素晴らしいです。


ラジコン日記についてのご意見・ご感想を是非お聞かせ下さい!(この文章をクリックするとご感想送信フォームが開きます)
大変申し訳ありませんが、お返事は出来ませんが、今後の日記執筆の参考にさせて頂きます。



最新の日記はこちら

ページトップへ