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「ナベさんの気ままなラジコン日記」(504)~オテンバの製作①~ (2019/07/19)

ナベさんのプロフィール

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先週、古いバルサ材には瞬間接着剤は着かない(着きづらい)。という噂話を検証したところ、急にバルサキットを作ってみたい気持ちになりました。
早速、倉庫の中の飛行機キットをガサゴソと探してみたら、有りました有りました!
ムサシノ模型飛行機研究所(以下、ムサシノという)のオテンバです。
ムサシノのキットは歴史が古く、昭和の時代からスカイカンガルー号やプレーリー号、モスキート・モス号など、どれをとっても上反角が強く、自立安定性の優れた製品を多く発売していました。当時はフライトシミュレーターソフトはおろか、今のように1人1台パソコンが普及するなんて夢のような話ですから、ムサシノのバルサキットは入門者にとってバイブルのような存在でした。

さて、機体の名前ですが、めずらしく日本語名です。私は「オテンバ」ではなく「お転婆」と表記すれば面白いのではないかと思いましたが、ムサシノの代表の島崎さんには、まだこのことを話していません(笑)。
他に日本語表記の機体で記憶にあるのは「富士」です。確かMKからキット化されていました。この飛行機は今でもマニアの間で根強い人気があり、2mフルサイズのF3 A機としてリメイクされています。それから歳がバレますが、デジコン電子の「天馬」。この機体は確か胴体がFRP製で主翼は発泡スチロールコア・バルサプランク製だったと思います。いずれにせよ貧乏人だった(今も)私には手が出ない機体でして、ラジコン技術誌に掲載されている写真を羨望の眼差しで眺めているだけでした。あとはフタバ製作所のポンコツ号「太郎」と「二郎」ですか、これって映画南極物語のタロ・ジロから来ているのかなぁ??? 深読みし過ぎですかね。

読者の皆さん、他に日本語表記のキットをご存知の方、ぜひお教えください。
「零戦」とか「雷電」など、既に日本語名が付いているスケール機は無しで!^^;



これがオテンバのキットです。
「ただの箱じゃん!」と言われそうですが、このキットはムサシノがオテンバを発売する前に島崎さんからいただいたプロトタイプのキットなので、ラベルが貼っていないのです。ムサシノファンにとっては、きっとレアものかも知れません。



早速、箱を開けてみます。
オテンバの完成写真と組立て説明書が目に付きます。アジア諸国のARFキットに慣れてしまったせいか、日本語の組立て説明書が、妙に新鮮に感じます。



キットのパーツを箱から出してみます。
バルサ材に虫が食っていたり、蚤も見当たらず、思いの他良い状態で保管されていました(笑)。



木材のパーツです。
左上の胴枠を見てください。昔はユーザーがバルサ材を図面に合わせてカットして、井形に組み合わせて接着していたのですが、流石に今は最初から出来上がっています。この頃、QRPがものすごく精度の良いバルサキットを発売したせいか、日本の各社のバルサキットの精度が飛躍的に向上しました。今、考えたらすごい影響力ですね。



その他のパーツです。
アルミパイプ、ヒンジ、エルロンホーンベルクロなどが見えます。さすが日本製、品質の良さが伝わってきます。



主翼中央部を補強するためのグラステープです。良く見ると「01.2/21」と書かれています。
2001年2月21日でしょうか、だとすると約20年前の超レアものキットということになります。もったいなくて落とせないです!^^;



出ました! ムサシノモーターDセットです。
これ、太くて大きくてずっしり重いブラシモーターです。今時、ブラシモーター用のアンプなんて持っていませんし、いや~どうしましょ。それでも「リポ3S 11.1V対応」と書いてありますから、当時としては革新的なモーターだったのでしょうね。



APCの電動用プロペラです。
これは通常のキットには入っていません。当時は電動のデータが不足していて、プロペラのサイズ選択も手探りの状態でしたから、ムサシノの島崎さんが「これくらいのサイズがいいと思うよ!」といってプレゼントしてくれたものです。



これが胴体の図面です。
まだ、印刷に出す前の状態ですから、島崎さんの肉筆で書かれています。1つのキットが出来上がるまでには、このようにいくつものプロセスがあるのですね。



図面の細部の解説です。
『エレベータートリムは1mmほどトリムダウンでテイクオフ。』 『7セル80%パワーでは上空でのトリムは1.5~2mmトリムダウンしてください。』と書かれています。こんなに細部まで丁寧に解説が書かれた図面なんて見たことがありません。



まずは胴体側板の製作から始めようとと思ったら、バルサ板同士がくっついていました。バルサ板をまとめてあった輪ゴムが、経年劣化により溶けてしまったんですね。



カッターでていねいに剥がしてみました。やはり輪ゴムが溶けて接着剤と化しています。



溶けた輪ゴムはカッターで削り取った後、サンドペーパーで表面を慣らします。



サンディングブロックのペーパーも劣化してきたので、新しいペーパーと交換します。サンディングペーパーは住友3Mのスキティッシュペーパーの150番を使っていました。



古いペーパーを剥がし終えたら、新しいペーパーと張り替えます。



大中小とさまざまな形状のサンディングブロックが揃いました。



ムサシノのブラシモーターの重さを測ったら194gでした。さすがにずっしりと重いです。



今度はオテンバに使う予定のブラシレスモーターです。120gになりましたが、パッケージを除けば10gくらいは軽くなりそうです。 という訳で、今回は軽量でパワフルなブラシレスモーターを使おうと思うのですが、そのまま組み立てたら重心位置を合わすために結局バラストを積むことになるので意味がありません。リポバッテリーやサーボを出来るだけ前に積んで機体全体の軽量化を測りたいと思います。


それではまた来週!  (^o^)/~~


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