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ナベさんの気ままなラジコン日記」(421)~復活なるか! 懐かしのパイパーカブJ3 その④(神対応の塩谷製作所と話にならない郵便局員)~ (2017/12/08)

さて、先週はクラブのテクニカルアドバイザーのYさんやクラブの皆様のご協力により、私のENYA120 -4Cの修理が無事に終わりました。

早速、誰もいない?空き地でこっそりと試運転をしてみます!^^;



スロットルを開いて数回クランクして燃料をエンジン内に呼び込みます。
それからスロットルを絞り、ポケットブースターを使ってプラグに火を入れます。

スターターを使ってエンジンを回します。
ブルブルブル・・・ブロロロロ・・・ブイーン・・・。

おおっ!
やったぜ!
回った回った!

とっ喜んだのもつかの間、その後エンジンがガスッといって止まってしまいました。

プロペラを手で回すと、ジャリジャリと渋くてとても素人では直せる状況ではありません。
ピストンに傷が付いたのか、それともクランクシャフトが折れたのか・・・。
せっかくクラブのみなさんに修理を手伝って頂いたのに、30年物のエンジンはついに寿命を向かえたのかと覚悟を決めました。



家に帰って冷静になると、やっぱり懐かしいENYAエンジンの音が聞きたくなりました。

ん~なにしろ30年前のエンジンだからなぁ。もう部品も無くなっているんじゃないかなぁと考えながらもダメで元々、恐る恐るメーカーに電話で聞いてみることにしました。

〔神対応の塩谷製作所〕
「あの~、30年前に購入したENYAの120-4Cなんですが、クランクシャフトがジャリジャリいっちゃってて渋いのですが、直るでしょうか?」
「直りますよ! きっとドライブワッシャが経たってしまってハウジングに当たってるのでしょうね。」

この間、0.0001秒!
『ちょっと待ってください』も『検討させてください』もなく、即答ですよ!
即答!
塩谷製作所すごい!
神対応!

「30年間メンテナンスもなくてよく回っていましたね。余ほど取扱が丁寧だったんでしょう。ベアリングとOリングは交換することになるでしょうけど、そんなに大きな金額にはならないと思います。」

もう、この話を聞いただけで私は天にも昇る気持ちになりました。
ENYAエンジンってプラグが前方に付いているから扱いにくいという人もいますが、私はあの音が好きなんです。

「修理代が分かったら教えてください。そちらの口座に振り込んでおきますから」
「そんなのいいですよ。修理が終わったエンジンの箱の中に郵便振替用紙を入れておきますから、暇なときにでも振り込んでおいてください。」
「えっ? だってそれ、信用取引ですよね。中には払わない人も出てくるんじゃないですか?」
「でも、そんなことしたら飛行機飛ばしていても楽しくないでしょ?!」

塩谷さん、なんていい人なんだ!
私はますますENYAエンジンのファンになってしまいました。

早速、エンジンをゆうパックで送ることにしたのですが、そこから悪夢ははじまりました。



〔話にならない郵便局員〕
さて、修理するエンジンをプチプチで梱包して、伝票に中身を「模型用エンジン」と記入して近所のコンビニに持って行きました。

すると翌日、郵便局の女性職員から電話が入りました。
「中身は燃料とか可燃物は入っていませんか」
「いいえ、ただの鉄とアルミの塊です。」
「そうですか、お忙しいところ大変失礼しました。」
「いいえ、よろしくお願いします。」
といって電話が切れました。

夕方、またまた郵便局の男性職員から電話が入りました。
(後で課長職のKと判りました)
「模型用エンジンと書かれていますが、これは新品ですか?中古ですか?」
「修理に出しますから中古です。」
「新品は預かれますが、中古は預かれないんです。」
「えっ? どういうことですか?」
「新品は燃料は入っていませんが、中古なら燃料が入っている可能性があるからです。」
「そのエンジンは分解してオイルで洗ってありますから燃料は入っていませんよ。」
「少しでも入っている可能性があれば送れないんです。」

はぁ?

「先ほど女性の職員から電話が掛かってきて問題ないと言ってましたよ。」
「あれは中身を確認しただけで送れると言っていません!」
「普通、送れなければ『送れない』と言うはずじゃないですか?」
「ですから中身を確認しただけです。」

あきれてものが言えません。
私は腹が立つのを抑えて言いました。

「規則で送れないのは分かったから、せめてコンビニか自宅まで持ってきてもらえませんか」
「それも出来ません。郵便局まで取りに来てください」

これにはさすがの私もぶち切れました!

「コンビニから出したのに、どうしてコンビニに返せないの?」
「危険物である以上、もう動かせないんです。あなたの行為は法律に違反しています。」
「コンビニから郵便局まで持って行くのは良くて、なぜ返すのはダメなんですか?」
「あれは良く分かっていない配送の者が持って来たんです。」
「我々一般市民から見たら、配送の方も内勤の職員も、管理職の方もこんな同じ郵便局員なんだよ。」
「それはそうですけど規則で動かすわけにはいきません。」
「電話じゃ話が通じないから上司を連れて来なさい!」
「あなたの言っていることは不当要求です。警察に通報します。」
「勝手にしろ!」

電話が切れました。
あまりにも話にならないので、しばらく放っておくことにしました。
そうしたら、2日後に電話が掛かってきました。

「すみませんでした。お預かりした物と送料をご自宅にお返しに上がります」
「そう? 品物を移動するのは規則違反じゃなかったの?」
「今回は特別に・・・。それと送料は送金しますので請求書に口座番号と署名捺印を頂きたいのですが」

度重なる郵便局員の無礼に私もへそが曲がってしまいました。
「いやだよ! いい加減なあなたたちに口座番号や印影を知られたくないもの」
「それが無いとお金を返せません」
「嘘だろ! 資金前渡金といって現金を扱う制度はありますよ。 それに請求書って債権者が申請する方法であって、今回は誤って預かってしまったお金を返す話だから、私が書くのは受領書でしょ。 もっと制度を勉強しなさいよ。」
といって電話切りました。



翌日、K職員が配送の方にこのチラシを持たせました。
よく読むと航空機に搭載される危険物に関して書かれています。

千葉県から埼玉県まで航空機で空輸するとは考えられないし、下の危険物の絵にはラジコン用のエンジンなんて載ってないし・・・。
これで私は航空法及び郵便法違反になるんでしょうかね。

夜になって郵便局の職員が自宅に来ました。
K職員ってどんな顔をしているんだろうと思ってドアを開けると、そこにはK職員ではなくY職員が立っていました。
「このたびはKが大変失礼なことを言って申し訳ございませんでした。」
「いいえ、あなたが悪いわけではないので謝らなくていいですよ。」
「配送物と送料を現金でお持ちしましたので、受取っていただけないでしょうか。」
「もちろんいいですよ。ところでKさんはどうしたの?」
「Kは早番なので帰りました。」
「そうなの・・・最後まで私に会いたくなかったんだね。」
「私が上司を連れて自宅まで来いと言った事は不当要求になるんですか?」
「いいえ、そんなことはございません。」
「送料を返してもらうのに請求書を書く必要があるんですか?」
「いいえ、あれはKの間違いです。受領書にサインをいただければ結構です。」

非常識なK職員に比べるとY職員は話が分かる人で助かりました。
また、職員によってこんなにも対応が違うのかと思うと正直驚きました。


最後にY職員がつぶやきました。
「最初から謝って配送物と送料をご自宅までお持ちすれば、こんなことにはならなかったんですよね」
「そのとおりだよね。 だけどYさんみたいにお客様の立場に立って仕事をしている職員もいるということが分かって救われたよ」

というと、Yさんは深々と頭を下げて帰っていきました。

もちろん私も深々と頭を下げて、Yさんが見えなくなるまでずっと見送りました。



それではまた来週! (^o^)/~~



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