「ナベさんの気ままなラジコン日記」(379)~どうなるJR???~ (2017/02/17)
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読者のみなさんもラジコン専門店やネットでご承知のことと思いますが、JRが採算の取れないホビーラジコン部門を一次的に?休止?(撤退とか廃止とは言っていませんが)し、和歌山県の橋本市に工場を建設し、新しく産業用ヘリ事業に活路を見出す方針のようです。 企業とすれば、このまま赤字部門の事業を継続していけば企業として成り立たなくなり、株主や社員とその家族に大きな損害を与えることから、リストラクチュアに踏み切ったことでしょう。
これは経営者としては当然のことですし、残念ながら正しい判断ですが、新しく産業用ヘリ事業でやっていけるのかという宿題を自ら自身に課したことにもなります。
これからが正念場ですね。
それでは長年のユーザー側から見たらどうでしょう。
私は双葉のお膝元である千葉県に住んでいるのですが、製品の個性と頑張っているなという意気込みを感じて(もちろん双葉もがんばっています!^^;)、38年間ずっとJRのプロポを使用してきました。
まぁ、ラジコン飛行機の場合はバルサ板とフィルムさえあれば、いくらでも修理が可能なので、さほど問題は無いのですが、ラジコンヘリコプターの場合は部品供給を絶たれると致命的です。中には町工場に置いてある位の金属加工機器を所有してる方も稀にいますが、多くのマニアの方はそのような恵まれた環境でパーツを再現することは困難です。
JRは主力製品のヘリパーツは代理店等を通じて今後も供給していく方針のようですが、それがどの程度のサービスに繋がるのかは不明確で何ともいえません。
ヘリユーザーとしては、現存のヘリコプターを無理せずていねいに飛ばして、万が一墜落させてしまって、交換パーツが入手出来なくなったら「そこでおしまい!」ということになります。
そう思うとヘリマニアの心中は穏やかではありませんね。
さて、プロポの場合はどうでしょう。
とりあえず私が使用しているプロポです。
奥からPCM9XⅡ(72MHzシンセサイザー 9年前に模型店から直接購入)、PCM9XⅡリミテッド(2.4GHz 4年前にネット通販で購入)、同じくPCM9XⅡリミテッド(2.4GHz 2年前にヤフオクで購入)です。
読者の皆様に「今時、こんなプロポを使っているの?」と笑われそうですが、実はそのとおり、今でも使っているんです!^^;
その理由は
・PCM9XⅡの操作に自分の身体が慣れてしまったこと。
・TXモジュールが外せて他社のモジュールに交換できるなど汎用性があること。
・程ほどの価格でそこそこの性能が期待できること。
などなどです。
では、JRに限らず、どうしてラジコンマニアは日本のメーカーから中国・台湾等のメーカーに流れて行ってしまったのでしょうか。
それは中国をはじめてする海外メーカーの製品の方が安いからと言ったらそのとおりなのですが、それだけではなく、私は多くのラジコンマニアの価値観が、高価な製品から低価格な製品に移行したからだと思うのです。
以前は、20万円以上もする大変高価なプロポを持っていた人を見ると
「すごいですねぇ~。 素晴らしいですね~」
と羨望のまなざしで見ていたものですが、今では安くて品質の良い製品を見かけると
「え~っ そんなに安かったの?どこで買ったの? おせ~て!」
と、黙っていても人が寄ってきます。
もっとすごい話になると
(プロポにそんなにお金を掛けるくらいなら、もっと操縦技術を磨けや!)
などの陰口も聞こえてきます。
不況の波を受けて、ラジコンユーザーの価値観も確実に変わってきています。
確かに私も2.4GHzに移行する時、国産の送受信機がずいぶん高くなったなぁと感じました。
みなさんが所有する機体は1機や2機ではありませんから、多くのユーザーは安価な中国製のTXモジュールや受信機に移行し始めました。
私は最初の頃、中国製の製品の信頼性に不安があったので2~3年間は様子を見ていたのですが、その間に生産管理や検品作業が進歩したのでしょうか、ラジコン仲間から「ノーコンにならないし、全然問題ないよ」と言う声を聞くようになりました。
また、中国製のTXモジュールも日本の技術適合証明を受けるようになって、これで電波法的にも大手を振って使用できるようになりました。
こうなると中国製のTXモジュールや受信機に移行しない理由がありません。
そんな訳で、私も送信機は国産を使用しているものの、気がついたらTXモジュールも受信機もサーボも中国製の製品を使用しています。
さて、それでは結論ですが、今後、JRを含め日本のラジコン関連企業が衰退していったらどうするのかという話です。
私の場合、とりあえず3台のPCM9XⅡがありますから、故障したら他の送信機から部品取りをして、ニコイチ、サンコイチのような手法で延命を図っていこうと思います。
そうすることで今後7~8年間は今の体制でラジコンを続けられそうです。
また、今までの資産(送信機、受信機、サーボ等)はどうなるのかという話ですが、減価償却という考え方でいうと、電子機器の耐用年数は6年~8年くらいだと思います。特にラジコン関係の電子機器は一日中太陽の紫外線を受けて、風と埃と振動という劣悪な環境の中で機能しています。
AV機器(オーディオ・ビジュアル機器。 アダルトビデオではありません)のように、紫外線の透過率の少ない室内に鎮座している電子機器とは訳が違います。
まぁ、せいぜい耐用年数を8年と見繕って、この先メーカーのサービスが途絶えたとしても8年以上使えたパーツには「良くそこまで無事に機能してくれた。」「元を取った」と考えた方が精神衛生上良いんじゃないかなと思います。
それでもダメなら・・・・・。
その時は双葉に移行します(^^;
ていうか、それまでラジコン飛行機をやっていられるかという問題もありますね!^^;
厚生労働省の2016データによりますと、日本人男性の平均寿命は79.64歳で、健康寿命は70.42歳です。
となると私の場合、健康寿命までの年月とラジコン機器の耐用年数がいい勝負となりますから!!(^^;
それではまた来週!
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