「ナベさんの気ままなラジコン日記」(109)~パプリカの製作⑥~(2011/12/02)
ナベさんのプロフィール(過去の日記はこちら)
今週もお便りの紹介をします!
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先日電動機の集いに参加した者です。ラジコンエアーワールド誌にて、ナベさんの自作機コーナーが好きで、何年間も購読させていただきました。
元々ムサシノ飛行機の機体が好きで、設計者の館林さんと一緒に公園にてフライトした経験もあり、集い当日にはQRPのエスパー自作機もEPPの機体とともに持参しました。
スカイウォークを曳航したのも懐かしいムサシノ機、癒されました。自作の経験がある方なら皆さんそうだと思いますが、機体に愛着を持てて大事にできます。
中国製等のARF機が多いい中、日本製のバルサ製のKITは、作るのは大変ですが、製作技術も会得出来、趣味の醍醐味を味わえます。私もナベさん同様、自作も念頭に電動機のフライト続けたいと思います。次回の集いには、ムサシノ飛行機のスバル09の電動換装機、QRPのスマイル400、いずれもバルサ製のキットですが、持参予定です。
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お便りありがとうございます!
2011秋の電動機の集いでお会いした方ですね、覚えております。
その節は大変お世話になりました。
「自作」という言葉ですが、昔は自分で設計して自分で作るという意味で使っていました。
私の存じ上げている方々の中では、神林久雄さんやアルカス大橋さんがその様な楽しみ方をされていました。
お便りの文面からするとARF以外、バルサキットを製作することも含めて「自作」と捉えられているように思えます。
別に正しいとか間違いとかの議論ではありませんが、言葉の持つ意味や使い方って歴史の流れの中で少しずつ変わってきて、それが「文化」なのだと思います。
「自作」の意味が、少しずつ広義になってきたということですね。
そういえば私の子どもも、「セブンイレブン」を「セブン」と、「オールナイト」を「オール」と、また「飲み会」のことを「飲み」と言っています。
このことを職場の同僚に聞いてみたのですが、同僚のご子息も同じような言い方をするそうで、これもひとつの「文化」なのかと無理やり自分を納得させたりもしています!^^;
バルサキットって、最近見なくなりましたね。
もし、気に入ったバルサキットをお店で見つけたら、ストックしておいた方が良いかもしれません。私のツインプラム号のように、「うん十年ぶりに電動化して復活!」なんてこともありますから。
さて、ようやくパプリカも完成しましたので、今週はフライトインプレッションをお届けします!
フライト前夜にパワーユニットのデータを取ります。
KYPOMの3セル2200mAhを充電直後にフルスロットルにしたときの消費電力は30A、プロペラ回転数は8400回転を上回っていました。
手にもかなりの推力が伝わってきます。
パプリカをフィールドに持ち出しました。
私の製作したパプリカの総重量は1150g(うちリポは180g)でした。
薄型のMH翼、細い胴体にVテール。とてもすっきりしたデザインです。
なんだか所有することが嬉しくなるグライダーです!
まずはバタフライミキシングの調整をします。
パプリカを上空高く上げてからバタフライを掛けます。
とたんに機速が落ちてブレーキが利きます。
その時の挙動と降下率を注意深く観察します。
自分が着陸しやすいと思える降下率になるようにエレベーターミキシングの量を調整していきます。
バタフライミキシングはエアーブレーキですから減速するのは構わないのですが、いい気になってミキシング量を増やしていくと翼端失速に陥りやすくなります。
よって、自分で適切なミキシング量を決めたら、いたずらにそれ以上増やさないことです。
また、バタフライの舵角が大きくなるとエルロンが効きにくくなりますので程ほどにします。
私の場合フラップの舵角は多く取りますが、エルロンを跳ね上げる舵角はあまり取ってはいません。
この辺は好みの問題もありますので、何ミリという具体的な数値よりも飛ばしこんで決めていった方が良いでしょう。
今度はバタフライを解除して、通常のグライド性能を見ます。
フルカーボンのレーサーのような飛びはしませんが、挙動も落ち着いていて、なかなか切れのあるフライトを約束してくれます。
ここは信州のフライトエリアです。周辺は一面熊笹が茂っています。
南からの風が5m/sくらい入っていますので、丁度良いコンディションです。
早速パプリカを組み立てます。
「ここでビスを落としたら見つからないだろうなぁ」
なんて考えながら慎重に組み立てています。
グライダーを斜面に放ちます。
ホームエリアで見た時と同じように安定した挙動を示します。
しかもスロープの上昇風のおかげでプロペラを回さなくてもどんどん上昇していきます。
この楽しみのために、はるばる信州まで遠征したのです。
パプリカを2~3回ターンさせて感触が掴めたら、今度はハイバンクターンでスロープを攻めてみます。
主翼の剛性やカンザシの強度が判らないので、最初のうちはどうしても遠慮がちになります。
だいぶパプリカのスロープフライトにも慣れてきました。
周囲の風景を楽しみながら飛ばすスロープソアリングって、本当に楽しいです。
南風が益々強くなってきました。
上空でバタフライミキシングを入れると、グライダーがバックし始めました。
ミキシング量を調整すると、その場でホバリングします。
ロールやループも試してみました。
主翼上面のアイボリーと下面の紅白のストライプのコントラストが鮮やかで、とても視認性の良いグライダーです。
パプリカのランディングアプローチです。
風にもよりますが、バタフライの量によってエルロンの効きが変わってきますので、自分のコントロールしやすいミキシング量を見つけ出すと、とても飛ばしやすいグライダーになります。
無事に着陸しました。
フラップサーボを保護するために、着陸寸前にバタフライを解除した方が良いのですが、そんなことはすっかり忘れていました。
パプリカは、俗に言うオールカーボンのカチカチ系スロープ機とは違いますが、そこそこ切れの良いスロープグライダーとして誰でも楽しむことが出来るグライダーです。
かと言ってサーマルではダメなのかというと、そんなことはありません。
サーマルを拾って的確に上昇することも出来ます。
ただし、機速が速いので、機体の挙動を注意深く観察していないと、サーマルを突き抜けても気づかないことがあります。
滑空比の良さはサーマルを探すための足となります。つまり、より広範囲の空域のサーマルを探しに行けるということです。
パプリカは軽量なラダー機をマスターした方が次に選択するグライダーとして最適だと思います。
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