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「ナベさんの気ままなラジコン日記」(60)~SALTO改造計画~(2010/12/24)

先週SALTOの初飛行をしてみましたが、どうも気になることがあります。
まず、エレベーターのリンケージが渋くて、アップの舵を打った後にニュートラルに戻してもアップの舵が残り、ダウンを打った後にダウンが残ります。ひとコマふたコマのトリムは効かず、5コマくらいトリムを変えるといきなり効いてきます。
そこで、ラダベーター(ラダー+エレベーター)のリンケージをワイヤーリンケージに変更してみます。次にモーターのスラストラインですが、製作日記でも触れたように防火壁を押しつぶすようにして、なんとかサイドスラスト0度、ダウンスラスト0度まで持ってきたのですが、これがフライトにどのような影響を及ぼすのか、フライトを重ねながらチェックしてみたいと思います。



今まで使用していたエレベーターホーンを外します。
瞬間接着剤がガッチリ付いている場合は、カッターで切り取ります。



今まで使用していたエレベーターホーン、プッシュロッド、ノイズレスチューブ、サーボホーンなど、すべて取り外します。



ホーンの穴の開いた部分はスクラップバルサを埋めて、瞬間接着剤で固定します。



ラダベーターの上下に新しいホーンを取り付けます。



ホーンのネジが緩まないように、ナットにロックタイトを塗ります。



水平尾翼の中心線の延長上にリンケージワイヤーの通る穴を開けます。



次はサーボマウントの加工です。
左右のラダベーターのワイヤーが互いに干渉しないように、一方のサーボをかさ上げするためのバルサブロックを用意します。



このようにバルサブロックを接着してサーボマウントをかさ上げします。



左右のラダベーターのサーボを組み込んでみました。
一方のサーボをかさ上げしたので、両方のサーボホーンも接触しません。
リンケージワイヤーはテトラの物を使用しました。



テールのリンケージはこんな感じです。
今はデジタルプロポの時代ですから、アジャスターは上下どちらか一方でもかまいません。



胴体の中はこんな感じになっています。
リンケージワイヤーが、なんとも幾何学的な模様になっています。
サーボを動かしてみて、互いのワイヤーが接触していないか確認します。



いよいよフライトの日が来ました。
先週のフライトで飛行特性は分かっていますのでなんとかなりそうですが、それでも不安はあります。



仲間に手伝ってもらって、もう一度バタフライの動作確認をします。



SALTOが手投げで発進していきました。
挙動は安定していて上昇力も及第点です。



安全高度に達したら水平飛行に入れてトリムを取ります。
ワイヤーリンケージの効能か、トリムがひとコマひとコマ気持ちよく効いてきます。



モーターのスラストラインのチェックのため、モーターを急にハイにしてみたり、いきなりカットしてみた時の挙動を注意深く観察します。
結果、まったく問題ありません。サイドスラスト0度、ダウンスラスト0度でもおかしな挙動は見受けられませんでした。
不思議です。



あまりにも空がきれいだったのでロールをしてみました。
とても気持ちよく決まります。



落とさないうちに着陸態勢に入れます。
気になっていた翼端失速ですが、バンクをかけずに機体を水平にして機首を風上に向けた状態であれば翼端失速の挙動はありませんでした。
ということは、高高度でのアクロは問題ないのですが、低高度では最新の注意を払ってランディングアプローチに入れることが重要な課題となります。

スラストラインについてですが、プロペラの反トルクは、モーターの回転数が変化した時に起こる力なので、飛行機のように地上を離陸滑走している時には影響が出るのですが、グライダーの場合は、既にスロットルフルハイの状態から手投げしますので、反トルクの影響は少ないようです。上空でかなりスロットルを乱暴に動かしてみたのですが、長いスパンの主翼の効果か、反トルクは無視できる程度のものでした。
よって、スラストラインの改造は、モーターシャフトが長くて、胴体の防火壁とスピンナーのギャップが気になる場合はそれなりにやってみる意義はあるでしょう。



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