「ナベさんの気ままなラジコン日記」(57)~トーイングフックの製作(前編)~(2010/12/03)
エアロトーイングの楽しさについては、「ナベさんの気ままなラジコン日記」の第9回に書いたのですが、実際のトーイングフックの作り方に触れていなかったので、今回から2回に分けてエアロトーイングに使用するトーイングフックの製作について詳しく解説していこうと思います。
その前に、ラジコン日記にお便りが届いていますので、ご紹介します。
********************************************************************** 非常に勉強になりました。特にグライダーの話が興味深かったです。ムサシノプレーリーを買い、面白くなってプレーリーLを買い、現在オテンバGPで練習中です。今度はスカイウオークと買おうかと思います。パストラルも考えましたが、電動機を始めるには追加投資と電動機用の機材が増えてしまうのが大変そうですね。海外暮らしの為(しかもへき地)、機材の調達が大変です。
ところで拝読した日記ですが、分割して頂けたら読みやすくなると思います(例えば、
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habanoさん お便りありがとうございます。
文字数がオーバーして、途中で切れちゃいました。
ムサシノ模型飛行機研究所のバルサキットでラジコン飛行機に入門される方は多いですよね。かく言う私も、うん10年前にムサシノのスカイカンガルー号で入門しました(笑)
電動機を始めるにあたり初期投資が大変だった時代は、今となっては昔話になりました。
例えば2サイクル15クラスのエンジンが8,000円だとすると、同じクラスのブラシレスモーターは約2,000円で買えてしまいます。やや乱暴ですがブラシレスモーター用のアンプはエンジン機のエンコンサーボとほぼ同等と考えることが出来ます。そうなると、一番割高感があるのはリポバッテリーですが、これも1年間飛ばしていると燃料代とペイして、2年目からはエンジン機のランニングコストを下回ります。プログラマブル充電器も、今となっては大変手頃な価格の製品が出回ってきました。
EP機にして良かったことは、まず騒音の問題で飛ばせなかった場所でも飛ばすことが出来るということです。もちろん周囲の安全を守らなければならないのはEP機と言えども同じことですが。
次に、パワーユニットの振動が少ないためサーボモーターの寿命が延びるということです。また、振動が少ない分、各舵の切れがスムーズになります。これはF3AやF3C界でも急速に電動化が進んでいることからも裏付けられます。
それから、エンジン機で使用するブースター、燃料、燃料ポンプ、スターター、スターター用バッテリーなどのアイテムを持ち歩く必要がなくなりますので、とても気楽にフライトが楽しめます。
最後に、燃料でベタベタになった手で帰りの車のハンドルを握らなくても良くなったことでしょうか。
ムサシノの飛行機は電動化しやすいですので、ぜひ一度挑戦されることをお勧めします!
さて、話が横道に逸れましたが、これからトーイングフックの製作をはじめます。
DIY店で10mm×10mmのアルミ製角パイプを購入しました。これにトーイング用のラインを引っ掛けるスリットを金ノコで切り出します。
金属やすりを使ってスリットの形状を整えます。
トーイングフックの長さは主翼の厚さ+αとして、適当な長さで切ります。
トーイングフックの外形が出来上がりました。角パイプの内側のバリも金属やすりを使って、丁寧に整形しておきます。
今度は内側に入れるバルサ角棒を切り出します。長さはスリットの位置までとします。スリットから上の部分は空間があってもかまいません。
内側のバルサ材にピアノ線とノイズレスチューブが入る溝をカッターで切ります。
バルサ材の溝にノイズレスチューブを瞬間接着剤で固定します。この時、接着剤がノイズレスチューブの中に入らないように注意します。
瞬間接着剤が乾燥したら周辺にエポキシ系接着剤を少量塗り、アルミのアウターの中に挿入します。
トーイングフックを接着する場所のプランク材をカットします。トーイングフックは主翼の中央リブとカンザシ部分の2面を利用して接着します。
キリを使って上面のプランク材の開口部分の位置をさぐります。
上面のプランク材の開口部分の位置が決まったら、トーイングフックに合わせてマチ針で開口部分を決めます。
マチ針で印を付けた位置に沿って、カッターでプランク材を切り抜きます。
プランク材に穴を開けたら、トーイングフックを挿入して、問題がないか確認します。この時、トーイングフックとプランク材の間に多少隙間があっても、主翼の裏表に化粧板を貼りますから問題はありません。
主翼下面の化粧板の型紙を作りました。
こちらは主翼上面の化粧板の型紙です。
厚さ1mmの航空ベニヤを使って、型紙から化粧板を作りました。この時は、トーイングフックが入る四角い穴は寸分狂わず正確に開けます。
出来上がった化粧版にフィルムを貼ります。
丸い穴の部分は半田ゴテの熱を利用して開けると、きれいに開きます。
化粧板の形状より少し小さめにフィルムを剥がします。エポキシ系接着剤を使って、トーイングフックを主翼の中央リブとカンザシ部分に接着します。
主翼下面のフィルムも化粧板の形状より少し小さめに剥がします。
エルロンハーネスを通しながら主翼下面の化粧板を接着します。
主翼上面の化粧板は、こんな感じになりました。
化粧板を接着したところで、曳航機側のトーイングフックの取付けは完成しました。
来週はトーイングフックのリンケージとグライダー側のトーイングフックを解説していきます。
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